もう一つは、性的なものを楽しみたいということです。夫婦間で問題が出たとき、複雑であればあるほど解決に時間が掛かります。そうならない為にも、ここで→相性が合う素敵な結婚相手を見つけましょう。性的な満足を得ることはもちろんですが、性的な満足を得たらかえって性に目覚めてしまいもっと別の楽しみ方を試みたいという場合もあります。たとえば、グルメに目覚めないうちは、コンビニの弁当でもインスタント食品でも何を食べてもおいしいでしょう。ところが、テレビで偶然「料理の鉄人』を観て、道場六三郎さんや周富徳さんの店に行ってみたら、ひじょうにおいしかった。だからまた行ってみたいと思う。これと同じように、セックスもいったん味をしめたら、性的な目覚めをかき立てるようなシグナルが今日の社会からはつねに送られてくるわけです。三つめは、自分の夫や性的パートナーが持っている属性、たとえば器量だとか体力だとか、性格といったものに飽き足りないという理由です。そして四つめの理由は、性の日常(ケ)と非日常性(ハレ)の問題です。セックスは生殖という点においてはきわめて自然で日常的な行為ですが、性の快楽を追求するという意味においては非日常的な行為ともいえます。そうした願望を叶えてくれそうな人というのは、声も知れず、姿も見えず、得体の知れない神様のような尊い人、つまり超人的なパワーと神秘性を兼ね備えた人です。たしかにロバートには性的な魅力が充分ありましたし、一匹狼の放浪者然とした余所者を寄せつけない神秘的な魅力があります。フランチェスカがロバートにひかれたように、多くの女性が自分の夫とまったく違うタイプの男を不倫相手に選ぶのは、その男性の中に非日常的な魅力を見いだしているからなのです。

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